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幽州の北斗七星にして鬼嚢の大将、劉備玄徳。
NHKの人形劇三国志とか、
三国志演義を元とした物語に慣れ親しんだ身にとっては主役の御大将ですが、
蒼天航路のそれは、自分にとって作中一番わからない人でした。
劉備のキーワードは「器」であると思います。
超人然とした登場人物の多い中で、何度と無く揺れ動き、無様に狼狽し、
しかしいつしか、何もかもを「器」として語られる何かに呑み込んでしまう。
その丸呑み感の印象は、超人どころか怪物のそれに近く、
曹操と並び語られるにふさわしいものではありました。
人間臭いようでいて、
人間では無い何かのような。
あくまで自分にとっての受け取り方に過ぎませんが、
曹操は「おっかないけど、納得が行く存在」
劉備は「恐ろしくて、納得の行かない存在」
こういった感覚は人によって大きく違うと思いますが、
このような捕らえ方を俯瞰から見直すと、読み手である自分の立ち居地というか、
興味のあり方や、物事の考え方が見えてくるものだなぁ……と。
面白いもんです。
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