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■明後日、8月6日に、コトブキヤ秋葉原5F、イベントスペースにて
「16bitModels」という模型展示会が行われます。
2000年以前の、ちょっとだけ前のものから、かなり古くに発売したゲームキャラクターまでをテーマとした模型展示会で、参加される24名の皆さんは、原型師や模型メーカーに勤める開発スタッフ等、面白い顔ぶれの展示会です。
浅井も、今回そこに参加させていただくことになりました。
このような有志の展示会に参加するのは、記憶を探る限り初めてです。
四半世紀以上、仕事に絡んだ形の立体物ばかりを作っていて、純然たる趣味というのは殆どなかったものですから、とても新鮮な想いがあります。
が。
が。
浅井まだ全然できておりません。
いやいやいや。やばいやばい。だいぶやばい。ていうか仕事もかなりやばい。
2本の仕事が平行して追い込みで走り、WF前よりも忙しい有様になっております……。
浅井、どこまでいけるのか。
あるいはいけないのか。
いったとして、どんなザマなのか。
恐怖の妄想は肥大するばかりですが、他の皆さんは見事な進行具合をTwitter上でもバンバン上げておられるようですので、展示会そのものは充実したものになると思います。
模型好きの方も、ゲーム好きの方にも、是非お立ち寄りいただければ幸いです!
16bitModels
一人の観客として、賛辞と敬意と感謝を。
書かずにおれませんでした。
■去る24の日曜日、幕張メッセで開催されましたワンダーフェスティバル、及び当ブースまでお出でいただきました皆様、まことにありがとうございました。
いつもの事ですが、終わった後はやっぱりダウンしてしまいました。
■会場で発表になりましたが、threezero社から発売予定の「ドロヘドロ」カイマンに続く第二弾、「心」の原型を担当させていただいております。ユーザーとしては散々関わってきましたが、原型師としては、初めてのthreezero参加です。
素体部分はthreezero側で開発したもので、自分は顔やマスク、両腕、手首、靴、オプション等、胴体と脚以外の部分を作成しております。
展示品は制作途中のもので、まだ改良や仕様の検討はなされる予定ですが、林田先生の監修もガッツリ受けておりますので、心先輩ファンの皆様はご期待頂ければ幸いです。
■figmaでは、血界戦線の制作が発表になりましたね。がんばります。
あと、まさかのDOTA2から、アンチメイジとウインドレンジャーが発表になりました。
Dota2、まさかすぎるタイトルですね。日本ではあまりプレイヤーの多いゲームでは無いですが、海外では大変メジャーなMOBAタイトルで、VALVE社まで行ったりしてひっそり作っておりました。海外でもfigmaが受け入れてもらえるシリーズになると嬉しいなぁと思います。
■メガミデバイスも、ワンフェス翌日から受注開始になりました。
ランペイジ鳥山さん、コトブキヤ野内さん、超がんばってます。
こちらで作っている、オリジナルマシニーカも負けないように気合を入れねばなぁ、とふんどし風にたくしあげたパンツをギュッと締め直す思いです。
■会場で展示させていただきました、久宝金属製作所さんの新FDM「Qholia」は、展示場所が3D技術系のブースが集まった場所だったこともあってか、注目度が高く、終日様々なご質問を頂きました。出力サンプルも多数展示致しましたので、直接手にとって見て頂いた方も多く、好意的な反応を多く頂いたように思います。
■一方で、浅井は話している相手に笑われてしまう程「form2売るマン」と化しておりました。
これは、会場で伺った質問の多くが「原型用途に最適のプリンター」を望まれる質問だったからです。
先日の記事でも触れましたが、今現在、フィギュアの原型用途という前提で、表面の美しさや後加工のしやすさ、そのクオリティに対するコストバランスといったあたりを踏まえると、form2はベストバイと言えるプリンターと思えます。既に何らかのFDMを一台所有されているのであれば使い分けも可能ですから尚更です。
QholiaはFDMとしては素晴らしい出力結果を出せると思いますが、FDMとSLAの構造的な壁を打ち破れるわけではありません。
ですから、原型用途に3Dプリンタの購入を考えておられ、予算に余裕のある方には、積極的に(まだ耐久性の確認は出来る時期ではない事は交えつつ……)form2を勧めさせて頂きました。
一年持たずに壊れたら、またこのブログで壊れたぜ糞ファック報告があるやもしれません。
浅井はformlabsとも、form2の販社とも何らご縁はありません。念のため。
■FDMを求めておられる方には、あらためてzortrax M200もお勧めしたりしていました。
現状、ノズル径を変えることができないM200は、表面の平滑具合や精細感で言えば、Qholiaに劣ります。Kickstarterでの初回発売から2年、日本での販売が始まってから一年半経つのですから、日進月歩の勢いで状況が変化する出力機界隈においては当たり前です。
しかしM200には、それだけの期間、多くのユーザーに使われてきているという実績があります。
樹脂もスライサーも専用品の縛りはありますが、その分問題の範囲は限られ、トラブルへの対策も練られており、かなり安定した出力ができます。
ファームウェアも洗練され、以前よりもずっと扱いやすくなりました。
また、日本においては代理店の一つであるアドウイクスさんの積極的な情報発信、フォローが期待できます。facebook twitter twitter2(気軽に相談できる相手というスタイルを保っておられる事は本当に大きいです)
3Dプリンターは、日本の家電のように安定した機械ではありません。今回出力できても、次はウンともスンとも言わない、という事は少なからずあり、不安が常につきまといます。
出力結果の良さは目に見えやすい魅力ではありますが、実際に扱うにあたっては、安定性、コスト、サポートが揃って、ようやく「買って良かった」と感じられると思うのです。
実際、我が家でのプリンター稼働率は、今現在に至るもM200が一番多く、これからも、多少お金がかかっても、オーバーホールなりで長く使える術は無いかと思案しているくらいです。
原型用途としてはドラフト目的になる事が多いのは事実ですが、その前提でお勧めする、という観点からすれば、M200はバリバリの現役なのです。
浅井はzortrax社とも何らご縁はありません。念のため。
でも昨年のWFで、アドウイクスさんからはお饅頭をいただきました。賄賂効いてます!
■展示までやってるのだから、Qholiaの宣伝をしろよ、とも思うのですが、この現状認識は、Qholia開発者である古川多夢さんとも共有しています。
QholiaはFDMとしてはとても美しい結果を出せます。僕が知る範囲では最高レベルです。
FDMのメリットである、強度、軽さ、コストの安さに、
弱点であった表面の美しさまでも備えています。
良く言えば万能です。
しかし、高い次元ではあるものの「中途半端」とも言えます。
原型用途で重視される、表面の美しさのみに注目するのであれば、高額な光造形機は勿論、60万円と相当安価な所まで降りて来たform2と比べても差があります。
信頼性も、試験の範囲内では良い結果を出せていますが、量産機が長く使われてきたzortraxのような実績があるわけではありません。古川多夢さんお一人で作られているQholiaは、筐体の量産にも検証にも時間がかかってしまうのです。
このメリット、デメリットについては、これまで幾度も、無視することなく多夢さんとの会話に上がっています。
■3Dプリンターの性能、使い勝手は、簡単には言い表しづらいものです。
これまでかなり多くのプリンターを使ってはきましたが、設置する環境、気温、使う材料、出力データの形状、スライサーの設定で、その出力結果は大きく違ってきます。同じ機械であっても、同じ結果を得られるとは限らず、流通の少ない機械ゆえに、パフォーマンスの差にも気づかなかった、という例は少なからずあったと思われます。
高額なプリンターは、代理店による保守サービスでパフォーマンスを保ち、zortraxは先述の通り、スライサーや樹脂を専用品とする事でバラつきを抑えています。form2は、form1を多量に販売し、そして膨大な量が押し寄せたであろう修理対応経験やクレームという痛みの末に、パフォーマンスの落とし所を見つけたのでしょう。
3Dプリンターでの出力作業そのものに興味を持つ、プリンターマニア的な立場であれば、専門知識を集めながら細かな調整を行い、パフォーマンスを引き出す事も出来るかもしれませんが、造形の為にプリンターを購入した人にとって、その研究を独力で行わねばならないのは重荷ですし、メジャーなプリンターが海外製である現状では、コミュニティもその多くが英語と中国語で構成されており、英語に不慣れな日本人にはハードルも高いでしょう。これは僕自身がストレスを感じてきた点なのです。
■僕がQholiaに興味を持った最大の点は、美しい出力結果を得られると共に、トラブルに対して開発者本人が日本語で対応、説明でき、日本語を中心としたコミュニティで集合知を高めてゆける可能性がある、という点です。
単に「優れたプリンター」では無く、環境を含んだメリットを期待できる点、それが国産で行われる事に、僕は期待と魅力を感じています。
これはスペックとして比較できるものとは少し違うメリットです。
ですから、ワンフェス会場で興味を持って声をかけてくださった方々にも「Qholiaのお勧めできる点はこういった事だと思う」とお話させていただきましたし、希望される用途によっては、form2やzortraxを勧めさせていただきました。
実のところ、久宝金属製作所さんともビジネスとしてのお付き合いや契約関係は無く、Qholiaの紹介は、浅井個人の期待と趣味でやらせて頂いております。
故に、宣伝文句では無く、浅井個人の所見として、話し、書かせて頂いておる次第です。
■3Dプリンターなるものを使いはじめて、4年ほどになります。
切削機を含めるなら、20年近くにもなってしまうでしょうか。
その使い方、ワークフローも、時期によって大きく変わってきました。
FDMは原型作業には必要無い、と思っていた時期があります。
出力作業の9割がFDMになってしまい、SLAが殆ど眠っていた時期もあります。
不必要だと思っていたFDMによって可能性の幅が広がり、新たな仕事を得た事や、夢のマシンだと思っていたSLAの扱いづらさに、限界を狭めてしまった事もあります。
今は、FDM7割、SLA3割と言ったところですが、
一年後の環境は、さて、どうなっているでしょうか。
■一年後といえば、今後のWF参加は未定です。
多分出ると思いますが、やめちゃうかもしれません。
なんだか、色々未定な昨今であります。
週明けまではメールが受信できない可能性が高いです。
連絡の必要な関係者の方は、Gmailのアドレスか携帯、
もしくはLINEまでお願い致します。
こんなタイミングでもう……。
■明後日、7月24日は、幕張メッセにてワンダーフェスティバルが開催されます。
浅井も f-face/plastica の名前で参加しております。
今回は、先日ご紹介しました、久宝金属さんのFDM3Dプリンタ展示の他、
遅れておりますマシニーカの進捗、より製品に近い仕様の展示を行います。
■マシニーカは、QUMARIONの開発でもお世話になりました、コーチ精機さんにご協力頂いております。
コーチ精機さんは表立って直接製品を販売されているわけでは無いですが、皆さんのよく知る製品をいくつも手がけられている、とても信頼できる技術を持たれた会社です。
マシニーカでは基本の構造とキャビ面(部品の形状をあらわす表側)のCADまでを浅井が、金型用の分割とコア(部品の裏側)をコーチ精機社長の岡村さんにお願いしています。
開発に関わる人の数は本当に僅かな為、知らない場所でいつの間にか進んでいるような工程がありません。最初から最後まで関わり続ける事は、インジェクション成形品でありながらガレージキット的で、効率的では無いですが、僕はその経験から得られるものを重視しています。
自分が勉強しなければいけない事の多さに直面し、青くなっている昨今でもあるのですが、まだ心折れず、一歩づつ進んでおりますので、純国産の大和撫子可動女子を、今しばらくお待ちください。
(※壽屋さんに提供させていただいている素体は、同じ原型をベースに、壽屋さんが別途設計されたもので、軸径サイズなどは共通ですが、似て非なる姉妹機、という感じです。)
■尚、コーチ精機さんは、ワンフェスでは「3D-GAN」さんの一角として参加されています。
当plasticaのすぐ近くですので、金型技術に興味をお持ちの方は、是非お立ち寄り下さい。
3D-GAN内「コーチ精機」 4-i
f-face/plastica(浅井のところ) 4-10-10
q-ho(久宝金属製作所) 4-05-04
偶然なのですが、示し合わせたように近いですね。
■その他、今回は、トークイベント等の出演も、深夜の生放送出演もありません。
関わった製品の展示などは各メーカーさんでありますが、
浅井個人に限って言えば、とても地味な夏であります。
ちょっとお疲れなのです。
■先日発売日が12月1日と発表になりました、
SIE JAPAN Studio期待の新作「グラビティデイズ2」
その前日譚として、スタジオカラーさんがCGアニメーションを制作されます。
今回、キャラクターモデリングを、浅井が担当させていただきました。
監督は「カセットガール」の小林浩康さん。
脚本は本家グラビティチームの外山圭一郎さん、佐藤直子さん。
コンテはニンジャスレイヤーや、アニメーター見本市版のグリッドマンを手がけた、トリガーの雨宮哲さんで、ゲストキャラデザインには出渕裕さんまで参加されています。
浅井が担当させていただいたのは、主人公キトゥンを含む複数キャラ。
但し、あくまで形状のみで、アニメーション用の加工はお任せしています。
キトゥンとクロウのfigma化も発表されましたが、映像のモデルはアニメ用を前提とした、figmaとは全く別のモデルです。
(figmaは多分、前作も担当した安心のfigmaキャプテン、越沼君じゃないかと思います)
■浅井はPS VITAを、前作グラビティの為に購入しました。
トロフィー集めに必死になったのも、グラビティが最初です。
1ファンとして、全力でお勧めできるゲームですので、前作からでも是非……!
■先日、グッドスマイルカンパニーさんから、カードキャプターさくらのフィギュアが発表されました。GSC河原隆幸さんの作品です。
縁あって、その造形工程を見続けられる機会を得たのですが、これが命を削るかの如くすさまじい作業で、クオリティもそれに比例した素晴らしいものとなっています。
僕なんかはポカンと口を開けて「すげーすげー」と呆けているばかりでした。
本当に魂のこもった一作だと思いますので、浅井と直接関係のあるものでは無いのですが、ご紹介させていただきたく思いました。
二万円超えの価格ではありますが、そのボリュームと手抜きの無い造形、そしてとんでもなく苦しい事になるであろう生産現場を思うと、むしろ破格とも感じます。
ワンフェスでも展示されるでしょうから、是非一目、ご覧頂ければ。
■書いていたら、もう土曜日になってしまいました。
ワンフェスが明日になりましたね。
それでは明日、幕張で。
■現在出回っている3Dプリンターは、一台で万能と言える機械は無いものの、複数の機械を併用すれば、ドラフト(ラフ)出力、仕上げ用出力、実用品の出力など、どの分野でもそれなりに満足できる機種が存在しており「夢のマシン」から、実用できる道具の域になりつつあります。
FORM2の情報が出回った際も、大きくなったワークサイズや、新しく実装された機能のどれもに有用性を感じる事が出来ず「壊れにくくはなったかもしれないが、他は小手先の誤魔化しを詰め込んだ後継機」という印象で、醒めた目で見ていたというのが本音です。
しかし、実際に発売されたFORM2は、想像を覆すものでした。
FORM1の出力物と較べても明らかにブレが減っています。
流石に、デジタルワックスやエンビジョン系と比べると、平滑性は劣りますし、XY方向の解像度が低い事もあって、細部の再現性にヌルさはありますが、大部分のフィギュアであれば充分と感じられる程、出力品質は良くなりました。ワークサイズも現実的で、FORM1では頻発した、硬化不良や脱落トラブルも激減しています。
(※)自分は使用していないのですが、直接サンプルを見た限りの近い価格帯ではB9Creatorもクオリティは良いと感じました。初期機種の発売から長く時間が経っており、使用実績が数多くあること、根幹に使われている部品が交換の効くものであるため、マシン自体の寿命が長いであろう事も見逃せません。
いや、現物を見ていただかないと伝わらないかもしれません……。
今後も、同様の光造型機は増えてゆくでしょう。
個人的には御免被りたい作業ですし、仕上がり具合にはアナログ作業の技術が大きく影響しますから、ことデジタル中心で造形をされてきた方にとって、ハードルは高いでしょう。時間的にも二度手間です。
ドラフトにしたって、より綺麗であるなら、その方が良いのです。
これまで、ドラフトを何度と無く出しながら、細部の形状を読み間違い、光造型機での本出力をやり直した原型がいくつかあります。
そのイメージ誤差が少ないFDM。
実は、昨日、今日の両日、大阪で行われたメイカーズバザールという展示会でも展示されたのですが、関東では初の展示になります。
Q-ho(久宝金属製作所) 4-05-04
皆さんにも、是非見て、触れて、声を聞かせて頂ければと思います。